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日米新貿易協定とITプロトコル

日米のITプロトコルの統一が相互利益

安倍首相とトランプ大統領による新貿易協定が大きなテーマになりつつあります。

アメリカは対日の貿易赤字を解消するために、様々なものの購入を要求すると思われますが、双方に利益のある道があります。

それはIT分野での共通化です。

 

  1. 1. 「日米FTA」で相互利益となる ITプロトコル共通化政策 IT policy at issue of FTA of future's Japanese-American relation 村井宗明 IT Policy Analyst
  2. 2. TPPではなく日米自由貿易協定(FTA)の浮上 トランプ次期大統領 「労働者を痛めつけ、われわれの自由や独立を奪うような貿易協定には絶対に署名し ないと誓う。複数の国と大規模な協定を結ぶようなことはせず、個々の国と個別に協 定を結ぶ」 TPPが発行する可能性はかなり低く、「アメリカの製造業を強くする」という 観点でのFTAの可能性の方が高い。 再度の関税交渉は利害のぶつかり合いになる可能性大。しかし、相互利益、相互の経 済効果だけを生み出すイノベーションの促進は早期に進むべき。特に、 「ビッグデータ」、 「AI」、「IoT」 のIT分野のプロトコルをあわせる事は早急の課題。
  3. 3. 日米で勝ち負けよりも相互利益を模索すべき 今後の交渉力の強い次期大統領とのFTA交渉では、関税による「勝ち負け の議論」ではなく、相互利益になる方法を模索することが重要。2019年か らの5G回線でITが次の産業の起爆剤となることは確実。 製造業などの産業に「ビッグデータ」、「AI」、「IoT」を持 ち込み、イノベーションで発展させる共通戦略 日米の産業発展の共通戦略に注目 そのためのプロトコルの共通化こそ重要
  4. 4. 日米で「3つのプロトコイル」の共通化が相互利益 今後のFTA交渉では日米の製造業への製造業にビッグデータ、AI、 IoTを持ち込み発展させるという共通目標を最優先する。そのための プロトコルを共通化・標準化・互換性を持たせる。 ①産業用データの「調達プロトコル」「販売流通プロトコル」 ②IoT製品の「操作プロトコル」 ③Fintec関連の「金融プロトコル」
  5. 5. 国境を越えた流通の促進策の違い モノの流通 • 関税 → 関税をなくすことで流通促進 データや仮想通貨の流通 • データのフォーマット、記載方法、 順番や形式の違い、法律や慣習 の違い → それらのプロトコルを合わせ、 互換性をもたせることで流通促進 ビッグデータ、IoT、AIを成長の起爆剤にするには、右側を合わせる必要がある。
  6. 6. ①「調達プロトコル」「販売流通プロトコル」 産業用データの「調達プロトコル」「販売流通プロトコル」を、日米で標準化・共通化し互換 性を持たせるべき。そうすれば、AIによる自動発注で部品の流通は活性化する。
  7. 7. 日米の製造業の戦略の一致点 • 日本 第四次産業革命 ビッグデータ、IoT、AI、5Gを活用してGDP 600兆円を目指す。 工場などの各種施設は、数え切れないほ どの部品や装置で構成され、、これらのす べてが人の手によって管理されている。 こうした部品の外部調達や装置やインター ネットにつながると、あらゆる機器の状況 をリアルタイムで監視できるようになり効率 的になる。 • 米国 インダストリアル・インターネット 「産業機器(モノ)とビッグデータ(データ)を 人間(ヒト)に結びつける、オープンでグ ローバルなネットワークである」と定義して います。これは、モノをインターネットに繋 げることで、様々なデータを収集し、この データを解析することで、顧客に価値を提 供するという考え方 製造現場とその周辺(調達、配送、販売、市場分析)にインターネット(AI、 IoT、Fintec)を取り入れるという点で、日米の戦略は類似している。
  8. 8. SCM(サプライチェーンマネジメント)共通化の重要性 製造業は、国境とメーカーを越えて多数の部品を組み合わせ て成り立つ。例えば、自動車の部品数は3万点 ①そのスペックと在庫状況という膨大なデータをいかに適切 に管理し、発注と生産を効率的に行えるかが競争力の源泉。 ②市場の変化のビッグデータを素早く分析し、型番や材料も 含めた先の生産計画を素早く最適化できるかが重要。 → 同一プロトコル上にあるものを自動発注し管理。 その調達部品名やスペックなどの規格は、国境とメーカーを越えて同じプラットフォーム 上で共通化されて管理すれば、AIの自動発注のため自動的に貿易が増える。 それらのデータが多ければ多い方がAIは賢い対応ができる。
  9. 9. 米国の製造業の競争力を高める インダストリアル・インターネット① 工場の生産性。 センサーデータと、クラウドによるビッグデー タ処理 ①付加価値の向上 ②スループットの向上 すべてのサプライチェーンで「共通プラットフォーム」で互換性がある方が効率的。 この枠組に入るには、日米で共通のプラットフォームで標準化すべき
  10. 10. 米国の製造業の競争力を高める インダストリアル・インターネット② ×部品名、企画、図面の書き方、同じものでも異なる型番などでは× 通信でつながっていてもデータでつながっていないのは、高速道路でつながっていて も、そこを走る車のサイズが違うようなもの ○通信プロトコルの世界標準化と互換性 部品が国と企業を超えての組み合わせ型である前提で、それぞれのビッグデータに よる最適スペック情報が国を超えて互換性をもって活用できることがモノづくりの付加 価値になる。 モノづくりの付加価値の80%は設計開発段階で決まるため、事実上の情報産業。 産業用のデータフォーマット・プロトコルが一緒である方が相互の製造業の利益となる。
  11. 11. ②IoT製品の「操作プロトコル」 IoT製品の「操作プロトコル」の標準化し互換性を持たせるすべき。そうすると、操作をす べて一つの端末で動かせると同時に、製品と製品がデータでつながる。日米でお互いの ユーザーの互換性を持てれば、他国を巻き込んだデファクトスタンダードになる。
  12. 12. 製造過程だけでなく「IoT製品」の 操作プロトコルの国際共通化 テレビの予約、車、冷房、お風呂沸かし、オーブン、幼 稚園の送り向かい、などあらゆるものにインターネット が含まれる。 しかし、大量のコントロール機をもって、全国民がすべ てを使いこなすことは不可能。 メーカーや国を超えてのIoTの標準化フォーマットがあ れば、一つのスマホのBoTなどで、すべてをコントロー ルをすることができる。 IoT製品の通信プロトコルが共通化される → 国とメーカーを超えて「全製品の共通コントロール機」が可能に
  13. 13. ③「金融プロトコル」 お金の流通を活発化させるためには、摩擦係数(手間や経費も含む)が少ないお金の流 れを作る必要がある。そこで、Fintecの推進へ「金融プロトコル」を標準化して互換性を持 たせるべき。特に、国際ルールを統一し、仮想通貨の半額供託などの日本だけのガラパ ゴス規制を見直すべき。
  14. 14. Fintec 金融プロトコルの共通化 • FINTEC IT技術を使って「決済」「融資」「送金」「投資」「仮想通貨」等の金融領域に新たに付加 価値やビジネスモデルを生み出すもの 常に国境をこえて動くFINTECにとって、国によってルールがちがうことが阻害要因と なる。 決済手数料の低い仮想通貨が世界中を流通する中で、外国企業も日本国内の未使 用残高を計算して、日本に供託しなければならないという法律などは、他国に事例の ない非関税障壁がある。 例、日本の資金決済法では、対価を得て仮想通貨を発行すれば、その未使用残高 の2分の1を国内で供託金を収める必要がある。 技術分野だけでなく、法律・税金も含めた共通プロトコルが摩擦係数を減らして、日米の貿易額を増やし、 相互の経済発展につながる。また、それが、他国を巻き込んだデファクトスタンダードになる。
  15. 15. データローカライゼーションと越境データ流通 Data Localization and Cross-Border Data Flows (G7情報通信大臣会合より) • 日米両国を含むTPP交渉参加国が、同協定の電子商取引章において、電子的手段による 国境を越える情報(個人情報を含む)の自由な移転を認めることを加盟国に義務づけると ともに、企業等が自国の領域内でビジネスを遂行するための条件としてコンピュータ関連 設備を自国の領域内に設置するよう要求することを禁止したことを歓迎する。 • we welcome the fact that the parties to the TPP negotiations including the United States and Japan have allowed for the free transfer of information (including personal information) across borders by electronic means in the chapter on electronic commerce, as well as forbidden parties from requiring companies and other entities to place computing facilities within a country as a condition of carrying out business there. 金融でもデータの保護主義にならない事の確認が両国の利益になる
  16. 16. まとめ 3つの提案 今後のFTA交渉では日米の製造業への製造業にビッグデータ、 AI、IoTを持ち込み発展させるという共通目標を最優先する。そ のためのプロトコイルを共通化・標準化・互換性を持たせる。 ①産業用データの「調達プロトコル」「販売流通プロトコル」 ②IoT製品の「操作プロトコル」 ③Fintec関連の「金融プロトコル」